清純派魔女

惚れ薬を飲まされた疑惑

その人はオレのことをすごく大切にしてくれてたけど、もっと大切な恋人がいて。
まっすぐこっちを向いてくれないのがどうしても嫌だったから、しばらく接触を薄めにしてた。
それが正しいって決めて、やなこと我慢してるうちどんどん沈んでいって、
Let It Be聴いて泣いたり。しかも、そういう方が濃い生活って思い込んだりして。
わー。自分ゴトながら痛い。そこまでわかってても抜け出せなくて。結局ずっと調子低。


突然思い立って、久しぶりにじっくり話をしてわかった。近くにいた方が楽。
一緒になれなくても、傍にいた方がゆるく過ごせる。


我慢がぜんぜん効かなくて、それが駄目なことだとしても知ったことじゃない。
いろんなこと耐えて何かやる人は、それをやるのが自分だって考えてるからできるんだと思う。
オレはただゆるく、ささやかハッピー欲しいだけなの。そういうふうにできてる。少なくとも今は。
甘いねって突っ込まれても、つまんないよりいいよ、って言えるモード。ようやく。


その人に、きみは中毒性が高すぎて麻薬みたいだ、と言ったら喜んでた。
悪意も計算もないようなので、これは本物の魔女なんだと確信。
友達に魔女がいるというのは割と楽しいので保守。