ミステイク川崎妥協

よるごはん誘われたから、すごくオムライスが食べたい、って言った。
車で迎えに来た京子は、いい店調べてきたんだ、と得意気。えらいえらい。
中原区にあるその店まで数十分のドライブ。あめと暖房とフットボールのはなし。
二十時前に着いて。でもいっぱいで。うまい店は混んでるもんだよね。待つよね。
待ってる間におなかすいて。ああ。おいしいオムライス。はやく食べたいなーあ。


そうしてしばらく。テーブルに招かれて。ボーイさんに軽く会釈。メニューを開く。
コース(メインディッシュ魚)、コース(メインディッシュ肉)、ハンバーグ。
うんうん。この辺も美味しそうだね。あっ。フィレステーキ。柔らかくて好きだよ。
サラダ、スープ、ソフトドリンク、アルコール。ああ。サイドはどうしようかな。


って。あれ。あれれ。オムライスないよ。そんなまさか。パラパラめくる。んー。
ないよ。パラパラパラパラめくる。やっぱない。ない。ないねえ。なんでえ。
ほんのりした白熱灯の下、いっぱいいっぱいになる京子。苦笑いのオレ。
もしかしたら。オムライスはランチメニューなんじゃん。ああ。そうかも。かも。
じゃあオムライス食べれないじゃん。クリームソースに決めてたのに。うわーん。


気を取り直してサーロインステーキをむしゃむしゃ食べた。うまかった。まあよし。