雨読

女性の作家。文庫で二冊を。


昨日 (ハヤカワepi文庫)


幻想的な空気にくるまれた世界。
だけど、それはあたたかいものではない。
なんだかミルチャ・エリアーデと重なる。
文体は凛として美しい。装丁も。


とるにたらないものもの (集英社文庫)


身の回りのものにまつわる小文群。
どんな目で見て、どんな筆で書いてるんだろ。
一語の足し引きもいらない、そういう文章。
シンプルなのに残る味。魔法か。